はじめてのナラティヴ・セラピーin大阪
日常の会話であれ、心理相談の会話であれ、問題を解決するという試みによって、逆に問題に深くはまリ込んでしまうことがあります。そのような場では、問題の存在感が増し、私たちの無力さをよリ感じることになってしまうのです。
その深みから抜けるためには、ごく普通の日常的会話のパターンから逃れる必要があります。ナラティヴ・セラピーでは、当たり前とする普段の語りの中に、問題を問題として維持してしまう構造があるとみます。そこで、ナラティヴ・セラピーは当然のことを無考慮に当然としてしまうような会話を離れ、その人の人となりをより豊かに語るための術を、長年にわたって検討してきました。その会話の中では、問題に苦しめられている人々だけでなく、そのような人々を支えようとする対人援助職につくものにも、可能性や希望を感じることができるのです。
2日間のワークショップで、ナラティヴ・セラピーの概要、外在化する会話と再著述する会話の概要をできるだけわかりやすく伝えたいと考えています。また、実際のライブ・カウンセリングを見ていただき、その会話を振り返りながら、ナラティヴ・セラピーがどのようなものなのかも感じていただきたいと思います。